最近、初対面の方に余計な一言を言ってしまって、またひとしきり自分に猛省をうながしていたところ、ピンタレストでこんな言葉を見つけた。
言ってはいけないことを
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最も言いたい時に
言わないのが
大人のたしなみ
お寺の掲示板に書かれた言葉だそうだ。
「ああ!その通りだな」と一瞬大きく頷きかけて、いやちょっと待てと自分を制止した。
この手の断言文には気を付けなければ。
この掲示板の主旨はたぶん「相手を傷つけるような言葉を感情にまかせて言うのは大人気ない」というものだろうと思う。そう受け取っていれば何の問題もないし、決してこの言葉を否定したいわけではないのだけど、、、
ただ、キャッチフレーズのような短い言葉ってなんだか危険だなって改めて感じる。
そもそも「言ってはいけないこと」っていうのが、曖昧で判断しにくい。
個人の考えで判断する「言ってはいけないこと」もあれば、世間の空気から「言ってはいけないこと」とされていることもある。
短い言葉って実はとてもわかりにくい。
言葉を発する人の立場や環境やその時の状況などで、言っていいことと悪いことは変わる。時には「言うべきこと」も立場が変われば「言ってはいけないこと」になる。
何が言っていいことか、いけないことか、それを判断するのはとても難しく、その人の生き方に大きくかかわることだと思う。
テレビドラマの世界では、「世間的に言ってはいけないこと」とされている言葉をここぞとばかり言い放つ、そんなキャラクターが人気だったりする。それは「言ってはいけない」とされている言葉には、実は「言いたくても言えない言葉」が含まれているからだろう。
言葉は、短く断言され、高々と掲げられ、拡散されると、それが世間のコンセンサスとして認知され、従わなければならない常識のようになってくるから厄介だ。時には人を縛り付けたり黙らせたりすることに使われたりする。
