月別アーカイブ: 2021年1月

新しいPCについて(その1)Google Chromeが削除できない!を解決!

10数年愛用してきたPCが不調になり、illustratorにも不具合が出てきたので、昨年末修理に持っていきました。
OSがWindows7のままで劣化しているパーツを全て交換したところで、もう長く快適には使えそうもないという判断で、ついに継続使用を諦め、Windows10のOSでショップブランドPCを作ってもらうことにしました。

大晦日に新しいパソコンが出来上がり、年明けからは暇さえあればPCを自分環境にするために、あれやこれやソフトを入れたり試してみたり削除したりを楽しんでいます。
なので、Adobe Creative Cloudのことや使ってみたソフトのこと、経験したエラーのことなど、今後折々備忘録として書いていきたと思っています。
今日はGoogle Chromeの不快な事象についてメモしておきます。

PCを起動するとGoogle Chromeのログイン画面が勝手に立ち上がる

一昨日からPCを起動すると勝手にGoogle Chromeのログイン画面が立ち上がるようになりました。
Mozilla Firefoxを規定ブラウザに設定しているにも関わらず、しかもGoogleには既にログイン済みなのにも関わらずに、です。

一時的な現象かなと思っていたら、翌日もPCを起動すると勝手にGoogle Chromeが立ち上がるので、Chromeを削除して再インストールした方がいいだろうと考えたのですが、、、

ところが、これが簡単には削除できないのです。
通常であれば、PCのコントロールパネル「プログラム」を開いて、ここでアンインストールするだけで簡単にできるはず。

しかしアンインストールをクリックすると、以下のような警告ダイアログが出ます。

すべてのGoogle Chromeウィンドウを閉じてからもう一度お試しください。

え?クローム開いてないんだけど。

強力なデータクリーナーソフトで削除するという手もありますが、できるだけ穏健な方法で対処したい。
というわけで、ググっていくと答えを提供してくれているブログがありました。

Google Chromeがアンインストールできない方への解決方法【5秒で解決】

タスクマネージャーを立ち上げて、「プロセス」を見ると、クローム関連のファイルが10個くらいありました。全部終了させてから、Chromeをアンインストールすると通常通りに削除できました。
こんなに簡単なことだったんですねえ。

Google Chromeを再インストールして、設定を見直す。

下記記事を参考にGoogleChromeを設定しました。

ChromeがPC起動時”なぜか起動する”2つの原因

(1)Windows10の設定画面で「アプリ」を開いてGoogle Chromeをオフにする。

再インストール後にアプリのスタートアップ画面を確認したところ、今回はGoogle Chromeがスタートアップアプリに含まれていませんでした。

(2)Chromeの設定で「Google Chromeを閉じた際にバックグラウンド アプリの処理を続行する」をOFFにする

この設定画面は、うっかりすると見過ごしそうな場所にあるのが、ちょっとイラっとします。

設定画面の「詳細設定」を三角ボタンで展開して「システム」をクリックする。

PCをシャットダウンしてから起動させてみました。今度はGoogle Chromeが勝手に立ち上がることなく、すっきりした気分!

もっとも、Google Chromeを規定のブラウザにしていて、PCも一人で使っていて、勝手に起動してくれるのは逆にありがたい、という方にとっては設定する必要もない役に立たない話ですが。

「罪の轍/奥田英朗」20世紀と21世紀の東京オリンピックを比べてみる

罪の轍

著者:奥田英朗
発行:2019年/新潮社


奥田英朗のシリアスな犯罪小説。587ページの分厚い本です。

時は昭和38年、西暦で言うと1963年。アジア初となる東京オリンピックを翌年に控えている日本。
20世紀の東京オリンピック前年は、新幹線や高速道路や競技場などの建設ラッシュで、オリンピック景気に沸いている高度成長期真っただ中でした。
まだ60年安保闘争の熱も残る、そんな時代背景を緻密に描いているのが本書「罪の轍」です。

そして「罪の轍」が発行された2019年夏は、21世紀の東京オリンピックを翌年に控えた年でした。
20世紀と21世紀の、オリンピック前年の空気を比べてみると、今世紀のオリンピックは前世紀ほどの盛り上がりはないようです。

振り返れば、オリンピック開催都市を決める際の最終プレゼンテーションで、安倍首相が「福島はアンダーコントロールされている」と、ギョッとするような嘘をつき勝ち取った東京オリンピックです。

嘘で始まり、開催が決まったあとも、なにかとごたごた続き。
新国立競技場の建設費が膨らみに膨らみ、一度決まっていたデザイン案が白紙撤回される。
公募で選ばれたエンブレムデザインは盗作疑惑が浮上し、こちらも白紙撤回の上再公募。
オリンピック招致をめぐる贈賄疑惑。
開催の前年になって、マラソンと競歩の競技会場を札幌に変更。
「東京・札幌オリンピック」と呼んでもいい状況になったけど、誰もそうは呼ばない。
東京都知事と政府のバトル。
ごたごたによって暴露される利権の絡みは数知れず。

2020年。「復興五輪」という偽りの冠を被せたオリンピックイヤーが始まりましたが、まさかのパンデミック襲来。
東京オリンピックは1年延期されて、なんと今年2021年もオリンピックイヤーとなりました。
さあ!オリンピックだ!頑張っていこう!という祝賀ムードなどいっさいない。
あるわけない。
「お・も・て・な・し」など、できない状況なんだから。
それどころじゃないんだから。

しかし2021年1月24日現在、オリンピックは中止が決定しているわけではなく、どんな形で開催されるかも決まっていない。アスリートの方たちにとっては生殺し状態が続いています。
最初は、「東日本大震災の被災地を元気づける復興五輪」と位置付けていたものが、いつの間にか「コロナに打ち勝つ証としてのオリンピック開催を目指す」とコンセプトさえも書き換えられていますが、今日現在コロナに打ち勝っていないので、夏には間に合わないのではないでしょうか。

さて、話を本書「罪の轍」に戻しますと、この長い物語は3人の登場人物の視点で語られます。

・空き巣狙いの常習犯、宇野寛治(20歳)。
・警視庁刑事部捜査一課5係の刑事、落合昌夫:通称オチ(29歳)
・山谷で旅館を営む、朝鮮から帰化した一家の娘、町井ミキ子(22歳)

宇野寛治は、北海道のニシン漁が廃れ、かつての繁栄の面影もない礼文島から、空き巣を繰り返しながら命からがら東京へと逃げてきた若者。
落合昌夫は、警視庁捜査一課5係の正義感に燃える若手刑事。
この5係には癖のある刑事が7人います。
昭和の人気ドラマ「7人の刑事」を彷彿とさせる、刑事たちの執念の捜査。
それから、町井ミキ子を通して山谷という、オリンピックインフラの建設を支えた労働者たちの姿を書き、これぞ”昭和”というリアリティある犯罪小説となっています。

シリアスな犯罪小説とは言え、何といっても著者は奥田英朗です。そこかしこに小さな笑いを差し挟んできます。
奥田英朗は、笑いのない物語は書けない作家なのです。

「僕の人生には事件が起きない/岩井勇気」幸せというハンデ

「僕の人生には事件が起きない」

著者:岩井勇気
発行:2019年/新潮社


昨年の小晦日には米粒写経・サンキュータツオさんの「もっとヘンな論文」で締めくくりましたが、2021年の始まりもお笑い芸人繋がりで、ハライチ・岩井勇気さんの「僕の人生には事件が起きない」を紹介したいと思います。

岩井勇気さんといえば、ハライチの澤部”じゃない方”という認知のされかたで、腐れ芸人とも呼ばれる。漫才については、正直言って印象に残っていないのだけど、「マジ歌選手権」では、かなり毒のある替え歌が面白い人。というのが私の持っている知識の全てです。

本書を読むと岩井勇気さんは、

  • 都会でも田舎でもない埼玉出身。
  • 実家は多少貧しい時期もあったけど、自慢できるほどの貧乏はない。
  • 中高生時代、いじめられたこともなければ特にクラスの人気者でもなかった。
  • 芸人になって3年程度でテレビに呼ばれるようになり、下積みの苦労がない。
  • 30歳になるまで実家住まいで、家族仲もよい。
  • 実家を出て一人暮しを始めて現在に至るまで特に苦労はなく、アニメやアート鑑賞や音楽や料理など趣味を楽しんでいる。

一般人であれば、いい家族の元に育ち苦労なく社会生活を送り好きなこともできて幸せな人生と言えるけど、芸人としては面白い話や波乱万丈の苦労話もなく、バラエティ番組などにおいて語るべきエピソードがない。
不幸要素がないことは芸人にとってハンデとなる場合もあるようです。

しかし、岩井勇気さんは何もない人生に事件が起こることを望むわけでなく、話を盛ることもない。「普通に生活している日常を面白がる」という才能を開花させ、今では「ハライチの”じゃない方”が面白い」と評価されるまでになっています。

そいうわけで、本書「僕の人生には事件が起きない」は、ほんとに何でもない日常のささいなことを書き連ねているエッセイです。
いやいやホントにどーでもいい話ばかりなのですが、それが、ちょっとだけ面白い。
「ルイ・ヴィトンの7階にいる白いペンギンを見張る人」とか、「通販の段ボールを切り刻んで感じた後味の悪さ」とか、私は好きなエピソードでした。