月別アーカイブ: 2014年5月

WordPressをローカル環境で動かすWordPress Portable

WordPress Portable(ワードプレスポータブル)というのがあるそうです。
XAMPPと同じように、WordPressをローカル環境で動かすことができる、WordPress専用のアプリケーションです。
WordPressのカスタマイズには、レンタルサーバーにアップする前に、ローカル(自分のPC内)でテストできる環境がある方が、断然便利で安全です。
WordPress PortableはXAMPPより設置が簡単、データベースの設定も不要だそうです。
ただし、マックには対応していないらしい。

001私もどんなものなのか試してみたかったのですが、 既にXAMPPを導入している場合、まずXAMPPをアンインストールしなければならないようなので、WordPress Portableの設置は諦めました。
WordPressユーザーで、まだローカル環境の構築をしてない方は、 試す価値があると思いますので、紹介してみました。
興味のある方は、下記サイト等を参考にしてみてください。

「城ヶ崎悟展」「架爾美智也個展」二つの個展のご案内

ああるさんより二つの個展の案内状をいただきましたので、ご紹介します。

「城ヶ崎悟展」 -白い刻-

5月24日(土)~6月8日(日)

10:00~19:00 会期中無休
オープニングパーティー/5月24日(土)16時~
会場:みぞえ画廊 (MIZOE ART GALLERY
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みぞえ画廊   (mizoe-gallery.com)   福岡市中央区地行浜1-2-5     TEL:092-738-5655

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「架爾 美智也個展」
重ねられる時間と空の誘い

5月25日(日)~6月8日(日)

11:00~17:30 (会期中月曜日休み)
初日15時より茶話会&ギャラリートーク
会場:Art Space道
鹿児島市郡山町4208
TEL:099-298-4255

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通畠義信氏が県美展で知事賞!

当サイトでご紹介しています通畠義信氏の彫刻作品が、「第61回県美展」にて知事賞を受賞しました。
おめでとうございます!!

作品タイトルは『飛べない鳥』
展示前の作品画像をアップしました。
生の作品をぜひ、展示会場でご覧ください。

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作品の展示は以下の通りです。

  • 平成26年5月17日(土)~5月25日(日)
  • 会場:鹿児島県歴史資料センター黎明館  9:00~18:00(最終日16:00まで)
  • 会場:鹿児島市立美術館  9:30~18:00(最終日16:00まで)
  • ※5月19日(月)は休館日

『What’s Going On』と中桐雅夫の『こんな島』

不意にマーヴィン・ゲイ の『What’s Going On』がカーラジオから流れてきました。
この曲はマーヴィン・ゲイの中で私が一番好きな歌ですが、聞くといつも泣きたいような、落ち着かない気持ちになります。

マーヴィン・ゲイが「音楽に没頭するきっかけは、彼の父親の常軌を逸した躾であり、精神的な虐待であった。(ウィキペディア マーヴィン・ゲイ参照)」そうです。マーヴィンの最期は、その父親によって殺されるという、あまりにも悲劇的なものでした。
しかし彼の歌からは、「戦いは解決にならない。憎しみを克服できるのは愛だけだ。」というメッセージが、今もなお美しい旋律とともに伝わってきます。

What’s Going On?
今、この国で「何が起こっている」か考えてみると、何よりもざわざわした気分にさせるのが、集団的自衛権の行使が容認されそうだってことです。
こんな大事なことを、国民の意見を聞くこともなく決めてしまおうとしている。
”戦争ができる国”になりたいんじゃないでしょうね?
それを望んでいる人たちがいるけど、私は望んでいない。

 

中桐雅夫詩集「夢に夢みて」より
『こんな島』

みんなが正しくおれは間違っているから
おれはいっそ情けない怠け者になってやろう
線香の煙のように
寝言と仕事の間をうっすら揺れていよう

武器を手にしていないものはいないから
むしろおれはやさしい言葉になってみたい
きれいな人の咽喉と舌の間にころがって
唇から外へ出ない音になってみたい

だれもかれも勇敢だから
おれはいっそ卑怯な火消しになってやろう
ふところの金を勘定しながら
見舞い酒でねたみ心を燃え上がらせよう

みんな目的と確信をあり余らせているから
おれは行先を考えずにとぼとぼ歩こう
自信のないことがおれの唯一のとりえだ
おれは強いものや激しいものから離れていよう

故郷を恋しがらぬものはいないというから
おれは故郷をことわり続けてやろう
雨といっしょに降る塵となって
「こんな島は沈んでしまえ」とどなってやろう

今邑彩の短編集「鬼」

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ミステリー作家の今邑彩(いまむら・あや)さんが死去されたことを、1年以上も経った今頃知りました。
ネットニュースによると、昨年の「3月6日に自宅で倒れたまま亡くなっているのが発見された。約2年前から乳がんを患い、2月上旬に死去したとみられる。」そうです。57歳でした。

昨年の秋ごろには、「ルームメイト」が北川景子主演で映画化されたと話題になっていたので、てっきり現在もご活躍のことと思い込んでいました。
もう新作が読めないことも、とても残念です。

最初は文庫本の表紙絵に惹かれて読み始めた作家でしたが、心理的な恐怖をミステリアスに描いて、ひんやりとした異世界に足を踏み入れたような気分を味わさせる作風が好きでした。
ミステリー作家というよりは、ダークな世界のストーリーテラーといった感じです。

yomotuhirasaka幼い頃、たぶん5,6歳の頃、近所にちょっと変わったオジサンがいました。夕方、近所の子供たちを集めて、「怖い話」をしてくれるのです。
オジサンと言っても、今思えばまだ30代くらいの人だったかも。何しろ遠い記憶で、覚えているのはオジサンが小さな女の子と二人で暮らしていたこと。あるとき近所に越してきて、間もなくふっつりといなくなってしまったこと。オジサンの「怖い話」を聞いた後は、走って家に帰ったこと。

今邑彩の作品を読んでいて、そんな子供の頃の記憶が甦りました。
テレビがお茶の間にやってくる前は、そんな町のストーリーテラーが日本中のいたるところにいて、子供たちを怖がらせたり、楽しませたりしていたのではないかと思います。

個人的な好みでいえば、今邑彩の作品では、長編より短編の方が気に入っています。
その中でも特に好きな作品が、短編集「鬼」(集英社文庫:2011/2/18)に収録されている表題となった『鬼』です。

『鬼』は、7歳の頃、一緒にかくれんぼをして遊んだ5人の幼馴染みの物語。
夏休みのある日、鬼になったみっちゃんは、いつまで待っても姿をあらわさなかった。その後、古井戸から変わり果てた姿となって発見された。それから数年が経ち、残った幼馴染みは一人、また一人と死んでいく。皆、死の間際に、白いブラウスに赤いスカートをはいた女の子の姿を見ていた・・・・

と、粗筋を書くとまるっきりホラーな感じですが、しかし『鬼』はホラーではない。心にじんわりと沁みる物語です。
「それから、すこしわらった。」というラストの1行は、私の胸にも強く響きました。
私もいつしか主人公の心境に共感できる年齢になった、いえ、共感できる立場になっちゃったなあと思うのです。

文庫版の著者あとがきによると、今邑彩さんもこの短編集が、ご自身の短編集の中で一番お気に入りだそうです。
今邑彩さんは亡くなってからずい分日が経って発見されたとのことで、彼女の最期を見た人は誰もいない。だから、私は、彼女はすこし笑って異世界に旅立った、と思いたい。