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Windows XP からWindows 7にOSを入れ替えたこと

4月9日Windows XPサポート終了

Windows XPサポート終了の日がいよいよ迫ってきました。 その件については、経済的理由から、できるだけ考えないようにしてきました。
”問題を先送り”したがる国民性でしょうか。
放っておけばそのうち、「本当は、そんなに心配するほどのことはないですよ」と言ってくれる人が現れて、使い勝手の良いXPを手放さなくてもよくなるんじゃないか、って期待していたのですが。
しかし、残念ながら、いつまで待ってもネット上に出てくるのは、PCを買い替えなきゃウィルスに感染するぞ、ハッカー攻撃されるぞ、遠隔操作されて社会に被害を与えるぞ、と危機感を煽るような文言ばかり。

Windowsのwebサイト「Windows XP と Office 2003 のサポートがまもなく終了します」ページにある「サポート終了に伴うセキュリティのリスク」を読むと

Windows XP/Office 2003 のサポートが終了すると、セキュリティの脆弱性が大きくなるため、これを機に、悪意をもった攻撃者達が、静かに広範囲な攻撃を開始すると想定されています。これらの攻撃によって、あなたの会社の情報が漏洩するだけではなく、知らず知らずの間にサイバー攻撃の「踏み台」となって、大事な取引先に多大な被害を与えることも、十分に起こりえるのです。

とあるのですが、そんな重大な被害を与えることが想定されるのなら、何が何でもサポートを続けていくのが製品に対する責任じゃないの?って言いたくなります。
本当は新しい製品を購入させるための企業戦略っていうだけじゃないの?って疑ってしまうのは、庶民の性でしょうか。
しかし、まあ、「そう思うのならパソコン使うのをやめちゃえば?」ということにもなるし、それは困る。
PCを使い続けるとなれば、自分のPCが”周囲に迷惑をかけることになるのだけは避けたい”。と、これもまた国民性でしょうか。 ブツブツ愚痴りながらも、現状を受け入れ、OSを購入することにしました。

デスクトップの本体を抱えてPCショップに行くと、「古いパソコンに新しいOSを入れるのは無理があるので、サポートが長く、新しい機能もある最新バージョンに、パソコン丸ごと買い替えた方が良いですよ」と勧められましたが、PCの中身を確認してもらったところ、OSの入れ替えだけでも大丈夫だということになり、一安心。OSの入れ替えだけで済むのなら、断然経済的です。
お店の方からは、Windows 8を勧められましたが、考えるところあってWindows 7の64ビットを購入しました。(あとからやっぱりWindows 8でもよかったかなあと思いましたが・・・)
OSのインストール作業はお店に頼むと約20,000円だそうです。私にはPCのハードに強い弟がいるので、OSのインストールと、Windowsのアップデート、私の持っているソフトの中で唯一高価なadbe製品のインストールもやってもらうことにしました。

OSをクリーンインストールすること

PCショップの方の話では、Windows XPからWindows 7の64ビットへは、直接アップグレードすることはできないそうで、クリーンインストール(新規インストール)するように言われました。

クリーンインストールするには、PCをなんにもないまっさらな状態に戻さなければならないわけで、データなどすべて消えてなくなります。
作成中のwebサイト関連のデータのバックアップは必須です。
WordPressのデータベース等もエクスポートしておく必要があります。
コンピュターやwebサイトのユーザーIDとパスワード、インターネットの「お気に入り」、そのほか諸々。

OSをインストールしたあとにも、PCを以前の環境に戻すために、しなくてはいけないことがたっぷりあって面倒ですが、これまでPCを使い続けて、溜め込んでしまったゴミを一掃できるいい機会です。人生と違って、“リセット”できるところが、PCの良いところです。

OSを入れ替えた後にした作業

  •  ウィルスセキュリティのダウンロードとインストール
  •  ウィルススキャンを実行
  •  メールソフトの設定
  •  XAMPPの新規インストール
  •  バックアップしていたデータを読み込む
  •  ローカルのデーターベースの再構築
  •  WordPressにデータをインポート
  •  その他のフリーソフトをインストール
  •  市販の素材集のコピーやフォントのインストール
  •  プリンタとスキャナのドライバをダウンロード及びインストール
  •  webサイトのアカウント設定

使い続けることにした便利なフリーソフト

できるだけPCをシンプルな環境にしたかったので、フリーソフトも厳選して以下の四つを使い続けることにしました。

XAMPP

xampp01 http://www.apachefriends.org/jp/index.html
Apache(Webサーバ)、MySQL(SQLデータベースサーバ)、PHP、Perlなど、他いろいろ、を一括梱包した、フリーソフト。
自分のPCにサーバー環境を構築してWordpressなどをカスタマイズする際に、自分のローカルデスクで、動作の確認ができる。
「XAMPP をver.1.8.2 にアップグレードする 」以来久しぶりにXAMPPのサイトを訪れたら、webサイトのデザインが一新していました。

FFFTP

ffftp-01
http://www2.biglobe.ne.jp/~sota/ffftp.html
「左右分割型の日本語FTPクライアント。ウィンドウ内左右にローカルディスク側とホスト側のファイル一覧を表示し、ドラッグ&ドロップや右クリックメニューなどの操作で転送できる。(「窓の杜」参照)
操作が簡単で便利な、ファイル転送ソフトです。
webサイトを作り始めた当初からずーっと使用してきているので、今のところ他のFTPを使うことは考えられません。

Dropbox

dropbox01
https://www.dropbox.com/
データをweb上に転送して保管し、他のPCやスマートフォンなどと共有することができるフリーソフトです。 自分のデータのバックアップ保存場所として使えるだけでなく、他の人のパソコンやスマホなどとも、データを共有したり、交換したりできる。
また、PC上でスクリーンショットを撮ると、自動的にドロップボックスに保存される。これも、ちょっと便利。

フォントインストーラーSAKURA

sakura02
http://tam.vni.jp/
フォントの閲覧、インストールやアンインストールなど管理できるソフト。

※Windows7にしたら、フォントのインストールとアンインストール操作ができなくなりました。ヘルプファイルを開いてみると、その場合の対処法が書かれていました。

フォントインストーラーSAKURA動作環境の補足 VistaおよびWindows7における注意事項

VistaおよびWindows7においては普通に起動した場合、フォントのインストール、アンインストール、レジストリ操作の機能が使用できません。(該当項目は灰色になって使用不可になります) これらの機能を利用する場合は、実行する時に管理者として実行してください。
方法1: sakura2.exeを右クリックで開いて、メニューから「管理者として実行」を選択する。
方法2: sakura2.exeのショートカットを作成し、そのショートカットのプロパティの互換性タグで「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れて保存する。
以後そのショートカットから実行すると管理者として実行されます。

上記の通りにすると、問題なく使えるようになりました。

追記:変更したソフト、追加したソフト

  • 2020年現在、フォント管理は「NexusFontS」を使用。
  • 圧縮・解凍ソフト「Explzh」を追加。
    Macデータの圧縮ファイルが解凍できなかったため、「Explzh」を使ってみたところ、すんなり解凍できました。これは優れもの!

WordPressのインポートエラー

レンタルサーバー上にあるWordPressのデータを、ローカルサイトのWordPressにインポートしようとしたところ、「アップロードしたファイルは php.ini で定義された upload_max_filesize を超過しています。」というエラーメッセージが出ました。
下記に解決法が紹介されていました。

Windows 7にしたら、サムネイルが表示されない

画像のサムネイルが表示されなかったので、あたふたしました。下記を参照して解決しました。

ついでに、「隠しファイル、隠しフォルダ、および隠しドライヴを表示する」にもチェックを入れて、ファイルの拡張子が表示されるようにしました。
私は、拡張子が付いてないファイルは、どうにも落ち着かないのだけど、デフォルトでは「登録されている拡張子は表示しない」ようになっていますね。

上記以外にも、xamppやWordPressで不具合がありましたが、すべてネット検索で解決法が見つかりました。細かく記録しておかなかったために、エラーの状況や解決過程を紹介することができないので、参照したサイトを下記にメモしておきます。

「所有せざる人々」アーシュラ・K・ル・グィン


syoyuuハヤカワ文庫SF(1986年7月)
恒星タウ・セティをめぐる二重惑星アナレスとウラス―だが、この姉妹星には共通点はほとんどない。ウラスが長い歴史を誇り生命にあふれた豊かな世界なら、アナレスは2世紀たらず前に植民されたばかりの荒涼とした惑星であった。オドー主義者と称する政治亡命者たちがウラスを離れ、アナレスを切り開いたのだ。そしていま、一人の男がアナレスを離れウラスへと旅立とうとしていた。やがて全宇宙をつなぐ架け橋となる一般時間理論を完成するために、そして、ウラスとアナレスの間に存在する壁をうちこわすために…。ヒューゴー賞ネビュラ賞両賞受賞の栄誉に輝く傑作巨篇。(「BOOK」データベースより)

“ヒューゴー賞、ネビュラ賞、両賞受賞!”に魅かれて、作者もストーリーも知らないまま読み始めました。
作者アーシュラ・K・ル・グィンは、SF界の女王と称され、日本でアニメ化された『ゲド戦記』の原作者だそうです。

本書「所有せざる人々」の主人公は、地球から11光年の彼方にある『アナレス』という惑星の科学者シェヴェック。
アナレスは、隣の惑星『ウラス』から政治亡命してきた人々が移住してつくった、歴史の浅い、いまだ開拓途上にある惑星です。
アナレスでは、人々は何も所有せず、互いに全てを分け合って暮らしています。荒涼とした砂漠があり、飢饉があり、貧しい世界のイメージです。
一方、隣の惑星『ウラス』は、長い歴史があり豊かな文明があり、人々はあらゆるものを所有して暮らしています。イメージとしては現在の地球の一部の先進国、といったところでしょうか。
物語は、主人公シェヴェックが、アナレスからウラスに旅立つところから始まります。

読み始めは、あまり面白みを感じられませんでした。何だかイソップの「田舎のネズミと町のネズミ」みたい。二つの異なる文化を引き比べて、どちらが幸せか?といった寓話の宇宙バージョンかな、と。
けれど、読み進めるうちに、シェヴェックの人生やアナレスの生活に惹きこまれていき、SF小説を読んでいるというよりは、宇宙のどこかに実在する一つの惑星の歴史と、一人の異星人の伝記を読んでいるかのような気分になりました。

惑星アナレスは、アナキズムの社会です。
作者は、政府が無くても秩序のある社会を、具体的に細かく理念と理想を込めて構築しています。
そして、そこに住む人々の暮らしぶりや想いや苦悩を、鋭い社会批判を以て描き出しています。
作者の描くアナキズム社会は、国家が存在せず、政府も警察機関もない小規模な共同体の集まりである社会。権力が無いから命令されることも服従することもない。
労働も衣食住も全てを分け合い、誰も何も所有しない。全ての人間が平等である社会。
平等に自由であり、そして平等に貧しい社会です。
作者は、渾身の力で惑星アナレスにユートピアをつくりだそうと模索しているように思えます。
果たして惑星アナレスが人類にとってのユートピアなのか?というところも、本書の読みどころです。

本書のもう一つのテーマは「時間」です。
主人公シェヴェックは「時間は、線であると同様に、惑星が公転しているように循環している。」と考え、時間の「連続性」と「同時性」をまとめて証明できる「一般時間理論」を完成させることに人生をかけ、長年足掻き苦しむのです。
この「一般時間理論」が完成したら、宇宙空間で時間的にずれのない通信が可能になるという。シェヴェックは惑星と惑星が同時的に繋がることのできる宇宙を、つくりだしたいと願っているのです。まるでインターネットで繋がっている現在の地球のように。

ところで、アナキズムについて言えば、1968年から1970年、学生運動というものが日本にあった頃、「右翼」や「左翼」という言葉と共に、私の耳にも聞こえてきたイデオロギーでした。
「アナキズムは、『国家を含む権力装置を持たない』という思想や主義の総称である(ウィキペディア「アナキズム」を参照)」とありますが、当時の私は単純に「無政府主義」と捉えていました。
ちょうど反抗期の中高生だったので、国家権力を我がものにしたがるウヨクやサヨクより、権力に服従することのないアナーキーな思想は、束縛がなく自由で、ちょっとカッコ良く思えたものです。
しかし、この「所有せざる人々」を読むまで、「国家を含む権力装置を持たない社会」って、いったいどうやって運営されていくのか?どんな暮らしになるのか?なんてことを、私は具体的に想像したことなど一度も無かったことに気づきました。
具体的なビジョンを持たないイデオロギーなんて、あまり意味がありませんね。
自分ならどんな社会をユートピアとするか、自身に問いかけ想像することが大事だと、この本は改めて気づかせてくれました。