- 2024年08月19日 「猫を抱いて象と泳ぐ/小川洋子」少年の奇妙な人生を読む
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「猫を抱いて象と泳ぐ」 著者:小川 洋子発行:2011年 文春文庫 数ヶ月前TTさんから、「狂気を感じる作品を書く作家」としておすすめされたのが、著者、小川洋子さんです。私は遠い昔『博士の愛した数式』を1冊読んだきりだと […]
- 2024年05月12日 「リバー/奥田英朗」分厚くても一気読みしたいミステリー
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「リバー」 奥田 英朗/2022年発行:集英社 同一犯か? 模倣犯か?群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見!十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。かつて容疑 […]
- 2023年07月26日 『第六ポンプ』パオロ・バチガルピが描く10個のディストピア
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『第六ポンプ』パオロ・バチガルピ/早川書房 内容:化学物質の摂取過剰のために、出生率の低下と痴呆化が進化したニューヨーク。下水ポンプ施設の職員の視点から、あり得べき近未来社会を鮮やかに描いたローカス賞受賞の表題作、石油資 […]
- 2023年07月12日 二週間で読み終えられるか?図書館で借りた2冊の本ー「空白を満たしなさい」「第六ポンプ」
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このところ私の読書体験はノンフィクション的なものに偏りがちです。図書館で借りるのは値段の張るイラスト関連のものばかりで、いわゆる”小説”を読む機会がめっきり少なくなりました。時には小説、特にミステリやSFなどの虚構の世界 […]
- 2023年01月18日 「おいしいごはんが食べられますように/高瀬 隼子」もやもやが残ったので読み返してみました
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「おいしいご飯がたべられますように」 著者:高瀬 隼子発行日:2,022年3月発行:講談社 第167回芥川龍之介賞受賞 どちらかというと普段、文学ジャンルの本は読まないのですが、おもしろいという評判を聞きアマゾンで試し読 […]
- 2022年01月22日 「線は、僕を描く/砥上裕將」私の知らない水墨画の世界
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「線は、僕を描く」 著 者: 砥上 裕將 (とがみ ひろまさ)出版社 : 講談社 発売日 : 2019/6/27単行本 : 322ページ 第59回メフィスト賞受賞2020年本屋大賞第3位!「ブラン […]
- 2021年01月24日 「罪の轍/奥田英朗」20世紀と21世紀の東京オリンピックを比べてみる
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罪の轍 著者:奥田英朗発行:2019年/新潮社 奥田英朗のシリアスな犯罪小説。587ページの分厚い本です。 時は昭和38年、西暦で言うと1963年。アジア初となる東京オリンピックを翌年に控えている日本。20世紀の東京オリ […]
- 2020年11月14日 「Google keep」にストックしたメモ
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何か気になる記事や言葉を見つけた時、とりあえず「Google keep」にメモを取ったりします。それは後でブログを書くときに役に立つはず、と思っているのですが、なかなかブログ化できないまま溜まっていく一方です。 今日はそ […]
- 2020年10月24日 「我らが少女A / 高村薫」と現代アートのこと
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「我らが少女A」高村薫発売日 : 2019/7/20 出版社 : 毎日新聞出版 高村薫のデビュー作は、1990年第3回日本推理サスペンス大賞を受賞した『黄金を抱いて翔べ』。銀行の地下深くに眠る金塊強奪を企てる男たちの物語 […]
- 2020年02月23日 「ドーン/平野啓一郎」読書途中の感想文
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ああるの「映画と読書」に紹介されていた「マチネの終わりに」に触発されて、平野啓一郎さんの本を読みました。私にとっては、初めまして!の作家さんです。 ブックオフに赴き、数ある著作の中から迷った末購入したのが、本書「ドーン」 […]
- 2019年10月08日 「償いの雪が降る」健気な主人公を応援しながら読んだミステリ
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大学生のジョーは、授業で身の回りの誰かの伝記を書くことになった。適当な身内がいないため訪れた介護施設で、末期がん患者のカールを紹介される。カールは30年前に少女暴行殺人で有罪となった男で、仮出所し施設で最後の時を過ごして […]
- 2019年09月10日 『選んだ孤独はよい孤独(山内マリコ)』
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まず表紙の絵に惹きつけられました。 「装画:長谷川潾二郎 タイトル:アイスクリーム」 存じ上げないお名前だったので画像検索してみると、他にも心惹かれる絵が多く、嬉しい発見となりました。勝手に若いイラストレーターを想像して […]
- 2017年07月27日 『夢の断片(かけら)』モーラ・ジョス・・結末を知りたくない物語
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2004年/ハヤカワ・ミステリ英国推理作家協会賞・シルヴァー・タガー賞受賞 7月に入ってから、職場の休憩時間を使ってちまちま読み進めてきたこの本(367ページ2段組み)も、残すところ58ページとなりました。いよいよ、ここ […]
- 2017年06月17日 「ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女」ダヴィド・ラーゲルクランツ“国民を監視する者は、国民によって監視される”
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2015年発行/早川書房 職場に新しく入ったアルバイトの女性が、前職場を辞めた理由を話してくれました。そこは従業員用のロッカーがなく、従業員はバッグなどを籠に入れて休憩室に置いておくだけ。あるとき現金の盗難が相次いだため […]
- 2017年04月25日 「絶叫」/葉真中 顕“たまたま、同じ家に降ってきた人を家族と呼ぶ”
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光文社/2014年発行 この歳になると、何歳で死ぬことになるのかよりも、私はどこでどんな死に方をするのか、そのことの方が気になります。室内か、野外か、病院か。自然死なのか、病死なのか、事故死なのか、災害によってか。 厚生 […]
- 2015年07月21日 「解錠師/スティーヴ・ハミルトン」きっと泣く予感がする1冊
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ハヤカワ文庫/2012年八歳の時にある出来事から言葉を失ってしまったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くこと、そしてどんな錠も開くことが出来る才能だ。孤独な彼は錠前を友に成長する。やがて高校生となったある日、ひょんな […]
- 2015年04月08日 悪医/久坂部 羊
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『悪医』 朝日新聞出版 (2013/11/7) 作家の久坂部羊さんは、現役の医師であり、現在は高齢者を対象とした在宅訪問診療に従事されている方です。 5,6年前、『日本人の死に時―そんなに長生きしたいですか』を読んで以 […]
- 2014年12月22日 「摩天楼の身代金/リチャード・ジェサップ」を再読してみて思ったこと
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文春文庫(1983/04) 「世界で最も安全」な超高級マンションがニューヨークにオープンした。青年トニオは、周到な準備と大胆な発想でこのビルを“人質”にし、警備側の誰一人として予想もしていなかった要求をつきつける。さらに […]
- 2014年12月14日 ミレニアムⅠ ドラゴン・タトゥーの女/スティーグ・ラーソン
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ミレニアムⅠ ドラゴン・タトゥーの女(上・下) スティーグ・ラーソン ハヤカワ文庫 2011年発行 内容(「BOOK」データベースより)月刊誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルは、大物実業家の違法行為を暴く記事を発表した […]
- 2014年09月14日 5冊まとめて、ちょっとだけ読書感想。
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本を読み終えて、すぐにブログに感想を書けばよいのだけど、それができずに本だけが溜まっています。あれも書きたい、これも書きたい、でも時間が経ち過ぎて記憶がどんどん薄れていく。で、今回は忘れ去らないうちに5冊まとめて、書き出 […]
- 2014年05月08日 今邑彩の短編集「鬼」
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ミステリー作家の今邑彩(いまむら・あや)さんが死去されたことを、1年以上も経った今頃知りました。ネットニュースによると、昨年の「3月6日に自宅で倒れたまま亡くなっているのが発見された。約2年前から乳がんを患い、2月上旬に […]
- 2014年04月27日 特捜部Q-キジ殺し-/ユッシ・エーズラ・オールスン
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ハヤカワ・ミステリ文庫 (2013/4/5) コペンハーゲン警察『特捜部Q』シリーズの第2弾です。1作目の『特捜部Q ―檻の中の女― 』で、ミレーデ・ルンゴー事件を解決したカール・マーク。その功績が認められ、特捜部Qには […]
- 2014年03月02日 「所有せざる人々」アーシュラ・K・ル・グィン
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ハヤカワ文庫SF(1986年7月)恒星タウ・セティをめぐる二重惑星アナレスとウラス―だが、この姉妹星には共通点はほとんどない。ウラスが長い歴史を誇り生命にあふれた豊かな世界なら、アナレスは2世紀たらず前に植民されたばかり […]
- 2013年11月19日 特捜部Q「檻の中の女」/ユッシ・エーズラ・オールスン
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発売: 2012/10/5 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 最近は家具や雑貨だけでなく、ミステリー界にも北欧ものが流行っているらしい。毎月のように次々と北欧ミステリーの翻訳本が出版されているので、私もブームに乗ってデンマーク […]
- 2013年10月27日 「都市と都市」チャイナ・ミエヴィル
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ハヤカワ文庫SF 2011/12/20発売 内容(「BOOK」データベースより)ふたつの都市国家“ベジェル”と“ウル・コーマ”は、欧州において地理的にほぼ同じ位置を占めるモザイク状に組み合わさった特殊な領土を有していた。 […]
- 2013年06月21日 「ジェノサイド」高野 和明
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出版:角川書店2011年3月発行 このミステリーがすごい!2012年版」国内編第1位「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門 第1位第2回山田風太郎賞受賞35万部突破!ベストセラー爆走中!! と、帯に華々しい惹句が並び、 […]
- 2013年01月09日 「ららら科學の子」矢作俊彦
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出版社: 文春文庫(2006年10月)第17回(2004年) 三島由紀夫賞受賞 タイトルの“ららら科學の子”は、ご存知「鉄腕アトム」のテーマソングのワンフレーズですが、このタイトルからは想像しにくい内容の作品です。 19 […]
- 2012年12月07日 レディオヘッドと「1984年」
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「わたしはずっと恋焦がれていたのである。フジロックに。どこかの山奥で、なにやら楽しげなフェスティバルが毎年開かれていることは、雑誌の記事等で知っていた。」 これは、奥田英朗のエッセイ「用もないのに」(文春文庫/2012年 […]
- 2011年08月18日 「100,000年後の安全」と「静かな黄昏の国」
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お盆休みに「100,000年後の安全」を観てきました。映画館に足を運ぶのは年に1回あるかないかの生活ですが、今年は2回目。前回の「ソーシャルネットワーク」はTOHOシネマ与次郎で、300席余りある部屋に観客は4人という贅 […]
- 2011年06月05日 「純平、考え直せ」奥田 英朗
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出版社: 光文社 (2011/1/20) 待ってました!奥田英朗の最新作。前々回の「オリンピックの身代金」は暗いトーンの作品でしたが、今度のこれ「純平、考え直せ」は思い切り笑わせてくれます。タイトルからしておかしいでしょ […]
- 2011年03月02日 「ここがウィネトカなら、きみはジュデイ」大森望編
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出版社: 早川書房 (2010/9/22) 男はいつもと違う色の天井の下で目覚めた。ここはウィネトカか?それとも…。人生を飛び飛びに生きる男女の奇妙な愛を描いた、SF史上に残る恋愛時間SFの表題作。ヒューゴー賞/ネビュラ […]
- 2010年09月27日 「ワイルド・ソウル」垣根 涼介
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出版社: 幻冬舎 (2006/04) 内容(Amazon.co.jp「BOOK」データベースより)1961年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこ […]
- 2010年07月15日 「エンジェルズ・フライト」マイクル・コナリー
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出版社: 扶桑社 (2006/01)内容(Amazon.co.jp「BOOK」データベースより)LAのダウンタウンにあるケーブルカー、“エンジェルズ・フライト”の頂上駅で惨殺死体が発見された。被害者の一人は、辣腕で知られ […]
- 2010年06月29日 「木曜日の子供 」テリー ホワイト
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出版社: 文藝春秋 (1991/09) 木曜日の子供は遠くまで行く―。マザーグースはそう歌う。たまたまそんな星の下に生まれたために旅に出なければならない家出少年が、ひとりの殺し屋に出会う。が、この凄腕の殺し屋も、よくよく […]
- 2010年04月29日 「マグマ」真山 仁
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出版社: 朝日新聞社 (2008/3/7) 内容紹介(Amazon.co.jp)外資系ファンドの野上妙子は、地熱発電を運営する会社の再建を任される。地熱発電に命をかける老研究者、それを政争に利用する政治家、欧米からの執拗 […]