「自転車にのるクラリモンド」石原 吉郎


今日、車で移動中カーラジオから、懐かしい曲が流れてきました。
シルヴィ・バルタンの「アイドルを探せ」、フランス・ギャルの「涙のシャンソン日記」、ミッシェル・ポルナレフの「シェリーに口づけ」などなど、そのほか数曲。
1960年代に日本でヒットしたフレンチ・ポップスを特集した番組のようです。

1960年代は身近なアジアよりも遠い欧米の曲が主流で、いつもどこかで洋楽を聴いていた遠い記憶があります。量的にはアメリカンポップスの方が多かったかもしれませんが、シルヴィ・バルタンやフランス・ギャルの歌を聴き、フランスはおしゃれでかわいい、というイメージを子供心に刷り込まれたような気がします。
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懐かしい歌声を聴いて懐かしい気分にひたっていたら、唐突に、昔気に入っていた詩を一つ思い出しました。
石原吉郎さんの「自転車にのるクラリモンド」という詩です。
フランスとは何のつながりもありませんが。

自転車にのるクラリモンド

石原吉郎

自転車にのるクラリモンドよ
目をつぶれ
自転車にのるクラリモンドの
肩にのる白い記憶よ
目をつぶれ
クラリモンドの肩のうえの
記憶のなかのクラリモンドよ
目をつぶれ

目をつぶれ
シャワーのような
記憶のなかの
赤とみどりの
とんぼがえり
顔には耳が
手には指が
町には記憶が
ママレードには愛が

そうして目をつぶった
ものがたりがはじまった

自転車にのるクラリモンドの
自転車のうえのクラリモンド
幸福なクラリモンドの
幸福のなかのクラリモンド

そうして目をつぶった
ものがたりがはじまった
町には空が
空にはリボンが
リボンの下には
クラリモンドが

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