年別アーカイブ: 2014年

通畠朋子さんのギャラリーサイトをリニューアルしました。

2014年11月09日   コメントを残す
new-hanga

当サイトのギャラリーでご紹介しています、銅版画作家 通畠朋子さんが、「第10回西脇市サムホール大賞展」で大賞を受賞されたのを機に、サイトのデザインをリニューアルしました。
リニューアルに伴い、通畠さんの過去の作品をたっぷり掲載しています。
通畠さんは、個展等において過去の作品を展示することがあまりないので、私も個展で目にしたっきり、二度は見たことのない作品がたくさんあります。
こんな素敵な作品を今まで紹介してこなかったなんて!と自分の怠慢さに腹が立ちます。

もっともっと多くの方に作品を観て、知っていただきたいと思っています。
リニューアルした「銅版画」TOMOKO・T・TORIBATTAを、どうぞご覧ください。

絶望名人カフカの人生論/カフカ・頭木弘樹翻訳

2014年11月07日   2件の返信

『絶望名人カフカの人生論』
(新潮社/2014/10/28)

カフカは偉大な作家です。
「現代の、数少ない、最大の作家のひとりである」とサルトルは言い、日本のカフカと称される安部公房は、「フランツ・カフカが存在しなかったとしたら、現代文学はかなり違ったものになっていたはずだ」と言う。
カフカ以後の作家や芸術家たちに大きな影響を与えた作家です。

私も若い頃、カフカの長編『審判』や『城』を読んで衝撃を受けました。
カフカの作品は、それまで読んでいた文学作品と呼ばれる小説とは、まるで違っていました。

何故か理由がわからないまま何かに振り回され、迷路のような世界をぐるぐると彷徨い、来た道へも戻れず出口も見つからないKの物語。
『審判』ではヨーゼフ・Kという名前がありましたが、後の作品『城』ではKとしか書かれていない。Kがどんな人物なのか詳細な説明もなく、記号のような存在の主人公。それは他人ではない私自身の物語のように思えました。
誰かの人生でない、誰かの恋愛や私生活や思想や哲学、夢や希望や苦悩、などではない物語です。

本書『絶望名人カフカの人生論』は、カフカの日記や、友人や恋人たち、父親などに宛てた手紙から、ネガティブなものを抜粋した断片集です。
例えば、恋人に宛てた手紙の中に、こんな文面があります。

「ぼくはしばしば考えました。
閉ざされた地下室のいちばん奥の部屋にいることが、
ぼくにとっていちばんいい生活だろうと。
誰かが食事を持って来て、
ぼくの部屋から離れた、
地下室のいちばん外のドアの内側に置いてくれるのです。
部屋着で地下室の丸天井の下を通って食事を取りに行く道が、
ぼくの唯一の散歩なのです。
それからぼくは自分の部屋に帰って、ゆっくり慎重に食事をとるのです。」

同じ恋人にはまたこんな手紙も送っています。

「ずいぶん遠くまで歩いてきました。
五時間ほど、ひとりで。
それでも孤独さが足りない。
まったく人通りのない谷間なのですが、
それでもさびしさが足りない。」

あるいは、日記にはこんな言葉が。

「ぼくが仕事を辞められずにいるうちは、
本当の自分というものがまったく失われている。
それがぼくにはいやというほどよくわかる。
仕事をしているぼくはまるで、
溺れないように、できるだけ頭を高くあげたままにしているようだ。
それはなんとむずかしいことだろう。
なんと力が奪われていくことだろう。」

引きこもり精神、孤独志向、ニート願望をうかがわせる言葉ですが、でも、これって本音のところでは誰もが心のうちにあることではないでしょうか。
え?そんなこと一度も考えたことはない?そう言えるあなたはとても幸いです。

まあ、でも実生活のカフカは、引きこもりでもニートでもなかったようです。
ウィキペディアの「フランツ・カフカ」などを合わせて読んでみると、カフカは「労働者傷害保険協会」という役所に8時から14時まで病気退職するまでずっと働き続け、真面目で有能な職員としてどんどん出世もしています。
午後の時間は小説の執筆にあて、「亡くなる前日まで作品の校正刷りに手を入れていた」そうです。
生涯独身ではあったけど、恋愛経験も数多く、心のうちを吐露できる生涯の友人、恋人もいました。
周囲の人の評判は良好で、物静かでユーモアがあり、「職場では常に礼儀正しく、上司や同僚にも愛され、敵は誰一人いなかった」という。
心優しく穏やかな人物の日常を思わせるようなエピソードもいろいろ残っています。

カフカのネガティブな言葉と、こういう実生活とのギャップが面白い。
もしカフカが今の時代に暮らしていたら、きっとツィッターで毎日つぶやき、『ツィッター名人』と呼ばれていたかもしれません。

《参考サイト》

頭木弘樹さんの著書『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』を紹介した記事
「光り輝くゲーテの言葉を、いちいち暗闇で塗りつぶすカフカ、文豪たちの絶望対話が凄まじい」

第10回全国公募西脇市サムホール大賞展の案内状

2014年10月23日   5件の返信

第10回全国公募西脇市サムホール大賞展の案内ハガキをいただきました。
西脇市岡之山美術館のサイトに、今回の入賞者、12点の作品が掲載されているのも観ましたが、レベルの高い公募展ですね。

開催期間 : 2014年11月16日(日)~12月14日(日)

開館時間 : 10:00~17:00 ※最終日は15時まで
休 館 日 : 月曜日(祝日の場合は翌日)と祝日の翌日
会場 : 西脇市岡之山美術館

 

 

続報(2)通畠朋子氏「第10回西脇市サムホール大賞展」大賞受賞

2014年10月20日   コメントを残す

通畠朋子さんが「第10回西脇市サムホール大賞展」の大賞を受賞したニュースが、今朝の南日本新聞にも掲載されていましたので、転載してご紹介致します。

(南日本新聞2014年10月20日掲載)

作品画像部分

嬉しいことに、当ブログに『速報!通畠朋子氏「第10回西脇市サムホール大賞展」大賞受賞!』を書いて以来、関連投稿に毎日たくさんのアクセスがあります。
通畠朋子さんのギャラリーサイトも多くの方が見てくださっています。
これを機に、ギャラリーをもっと充実させなければと思うようになりました。
これまでの個展やグループ展に出品した作品や、公募展の入選、入賞作品など、画像データをたくさん送っていただきましたので、サイトのデザインも変えて、近く(たぶん、今週末くらい)リニューアルオープン致します。

続報!通畠朋子氏「第10回西脇市サムホール大賞展」大賞受賞

2014年10月04日   コメントを残す

9月25日の投稿、速報!通畠朋子氏「第10回西脇市サムホール大賞展」大賞受賞!の続報です。

作品タイトルは「誕生Ⅰ」
作品の展示は、11月16日~12月14日 兵庫県西脇市 岡之山美術館 にて

「作品画像を入手次第画像をアップします」と書いたのですが、通畠さんによると「実は今年のはなんとなく駄目だろうと思い、写真がないのです。1枚も。いつもは撮っておくのにね。」・・・とのこと。
入賞作品は買い上げとなるので、もう手元には返ってきません。
12月の授賞式の際に写真を撮ってきてくれるそうなので、作品画像はその後アップすることにします。

作品画像の代わりに、昨日の朝日新聞の記事を送っていただきましたので、ここに掲載します。

(2014年10月3日/朝日新聞より)
ちなみに、作品を手にしている女性は、通畠さんではありません。

追記:2014年10月11日

作品についてのコメントを当サイトのT/T:Blogに書いてくださいました。
こちらの方もお読みください。

作品「誕生1」について